影が、私よりも先に、そのウオーキングクローゼットの中に隠れていた影が、その暗がりから飛び出そうとしていた。長く暗闇の中にいた様子が、彼の目の動きから感じられた。誰だって、影の中でひっそりと真実を抱えていたくはないから。
人は、頭だけでは、成り立っていないのだ。
影は、まっすぐに光の中へ飛び出していった。私は、本当にほっとした。誰だって、そこにあった真実の暗闇を自分でこじ開けたりはしたくないのだ。
静かに、暗闇を見つめてみる。明け方に視た夢を思い出すような感覚で。じっと見つめてみる。静けさに自分を調和させることで、言葉にしなくても読み取れるように。
光に浄化され、自分の姿を形づくっていた暗闇が薄れていくのを、その陰は素直に受け入れていた。
‘Time Capsule’ タイムカプセル アートセラピー ワークショップ
子供の頃の記憶などをたどりながら、自己表現や夢への摸索をしていくアートセラピーのワークショップ ’タイム カプセル’を開いています。ご興味のある方は、こちらのリンクよりメッセージして頂けると嬉しいです。

