
あなたは、とてもラッキーなのよ。子供がいるってだけで。
と言われたことがある。
当時の私は、家族を持つということにやぶれ、自信を失い、息子への罪悪感に凹んでいた。仕事も忙しく、生活全般のバランスの取り方に四苦八苦しながらも、日々が過ぎていき、息子の成長に充分目をかけてあげられないことに、悩んだりしていた。
私のどこをどう見てラッキーだなんて言えるんだろうと思った。いつも忙しくて、考える暇さえない気がしていたから。
ただ、そう言った彼女の人生が彼女の言葉に垣間みれた。人は、一見相手側の人生を語っているような発言に、自分を投影しているようなことがある。
彼女は、かなりやり手のビジネスウーマンで会社を3、4社抱え、人脈も広く、いつもパワフルで面白く元気を周りの人たちにふりまわり、人生を謳歌しているような方だった。
「私には、子供が出来なかったの。病院に通ったり、海外まで行って治療を受けたりしたけれど、ダメだった。」
「私、一人っ子だし、代わりに可愛がる甥っ子とか姪がいるわけでもなく、孫と遊びながら、おばあちゃんになるって夢が叶わなかった。子供は宝だよ、どんな状態でも。」
ハッとさせられた。そうか。そういう視点もあるな、と。彼女は、お母さんになりたかったのだ。それでこんなに面倒見が良いのか、と。いつも、彼女を尊敬し、なついている若い人たちに囲まれていた。お母さんのように慕っている人たちに囲まれていた。
話を一緒に聞いていた若い女の子がすかさず言った。
「私のお母さんになって!○○さんがお母さんだと嬉しい」って。
不思議なシンクロがここで起きた。三人で泣きながら笑ってしまった。この女の子は、3年ほど前にお母さんを失い、お母さんの話になるといつも泣いてしまう状態だった。縁とか巡り合わせの神秘さに感動した。
‘Time Capsule’ タイムカプセル アートセラピー ワークショップ
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