次の一歩

‘On the Music On the Movement 音に乗せて、動きに乗せて’

芸大に通っている頃、`金属`のクラスだけが共通なクラスメイトの男の子がいた。ジャマイカ系のイギリス人で、ワークショップ内で会話するのみのような顔見知り程度だったのだけど、ある日、彼は私に言った。

`今度、散歩しようよ。最近、彼女と別れたばかりで落ち込んでいるんだ、僕。君は、彼女になんとなく似ているから、一緒にいてくれると落ち着くような気がするんだ。`

(ずいぶん後になって、彼女の写真を見せてもらったが、どう見ても、私と似ているとは思えなかった。彼女は黒人のカキッとした顔立ちで性格も強そうだった。一方、私は、(自己分析すると)いつもちょっとぼーっとした、典型的東洋人。?。)

ぶっちゃけ課題の宿題に覆われていたし、そんなに親しい間柄でもなく、面倒だな、と思ったのが私の最初の気持ちだった。が、なんとなく、心ここにあらずのさまよえる犬のような彼の表情に。

`いいよ、散歩だけね。忙しいから、学校帰りとかでいい?`と答えていた。

私の予想に反して、この`散歩`を通しての彼との交流で私は、いろんな事を学んだ。彼との散歩は、`異常`だった。

まず、彼は、普通の道を避けた。みんなが通るような典型的な学校への道とかを避けた。

`僕は知っているんだ。今は、いつもしている事柄から脱しないといけない事’

`どこに`行こうという目的さえ決めなかった。

何度かそんなヘンテコな散歩を繰り返すうちに、私は子供みたいに楽しくなっていった。ゲーム感覚になっていた。時には、変な人(真相が意味不明な人)を見つけ出し、二人でジェームス・ボンドになったかのように、探偵ミッションがあるかのような想像をし、つけまわした。

人って面白い。この身なりでどういう半日を歩き回り、どういうお店でどういう野菜に手をとり、どういう時に`1人笑顔`をするか。

いろんな発見があった。

何をしていたか。。。彼はきっと日常を離れた感覚の中で、その時の自分自身の枠組みをはずす、みたいなことをしていたのだと思う。失恋したことから立ち直るために。自分自身を理解するために。何かを乗り越えるために。

結局その後、彼は、休学届けを出し、`世界旅行`に出かけた。すべての決断をするのに、彼はとても素早かった。

彼の冒険、`世界旅行`の後、私は彼に一度会った。

彼は空港でいつも最終ギリギリの時間で余ったチケットを`片道`で買い続け、いろんな人々を助けたり助けられたりしながら、`片道切符旅行`で帰り着いていた。彼のヒッピー的な様子とその満面の笑顔を私は今でも覚えている。

自分の中に`迷い`がある時、今でも大切なことを思い出させてくれている。

Time Capsule’ タイムカプセル アートセラピー ワークショップ

子供の頃の記憶などをたどりながら、自己表現や夢への摸索をしていくアートセラピーのワークショップ ’タイム カプセル’を開いています。ご興味のある方は、こちらのリンクよりメッセージして頂けると嬉しいです。

‘Written in the Star’ 運命的なもの

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