旅をするとき、私は、計画を立てず、その日その場所の空気感を感じながら、ランダムに歩くことが楽しい。遊び感覚で、心をワクワクさせるゲーム感覚を想像しながら。世界の不思議さを試すように。世界がどんなものを私に見せてくれるのか、挑戦するような心持で。
歩きなれた身近な風景の中、夜の散歩をするのも楽しい。見慣れた風景のはずなのに、夜にはまた別の顔を見せてくれる時がある。そんな散歩をしていると、自分との心の対話がしやすくなったりする。そんな散歩をしながら、大好きな写真を撮るという作業に没頭し、私の視界に飛び込んでくる映像を観察しながらも、同時に自分の内側にある創造の世界を旅する感覚で。想像し、ストーリーを創造し、未知の世界への扉を開いていく感覚。
自分が視ている世界は、自分自身がどんな人間かを表しているという鏡の法則がある。当てはまっている時もあれば、そうなりえるという可能性を秘めている時もある。
2,3年ほど前に、NLPの資格コースを受けていた時のこと。ある日、試験的なワークショップをした。私を含め10人ほどが、あるカフェの窓際に30分ほど静かに座り、窓から通りがかりの人々を眺めるというタスクだった。静かにただ自分の視界に入ってくる目の前のシーンを観察し、後でグループで話し合うという内容だった。
面白い結果が出た!
ほぼ同じ場所で、同じ時間に私たち10人全員が同じように外を眺める作業にただ没頭していたはずなのに、まるで誰も、同じ世界にはいなかったかのようだった。
私は、この時、まるで「ゾウさんの話」みたいだな、と思ったのでした。
ゾウさんの話とは?
ゾウさんと聞いて、あなたは、最初に何を頭に思い浮かべましたか?
大きな団扇みたいな耳でしょうか?
それとも、長いヒモのような鼻でしょうか?
それとも、大きなお尻に可愛いらしくついている尻尾でしょうか?
ワークショップの話に戻りますが、
ある女性は、妊娠しているらしき女性が数人も通りがかって、この時期は妊娠するのが多いのかしらと思ったと発言した。私はといえば、彼女の意見に驚きをただただ感じたのでした!
え?って。私、一人もそんな女性を見た覚えはないって。私が視えていた視界には、手作り風の変わった衣装を着た十代の若者のグループが、一生懸命ビデオ撮影のために、踊ったり、パフォーマンスをしたりしていた。
結局、私たちの記憶とはこんなものだよ!というワークショップだった。
同じ場所で、同じ時間に同じ風景を見ていたとしても、10人が10人ともそれぞれ違った視点に立っている。
人間関係の中で、食い違いが起きたとき、
「言った言わない」問答が起こることがある。
どちらも同じ視点に立っているとは限らない。言ったもん勝ちになっている不公平な状況も多々ある。
このワークショップは、聞く姿勢や、視方の違いへの理解の大切さを教えてくれた。
同時に、自分の人生の中でおきた一見ネガティブだとおもえるような出来事によって、自分の性格を相手側の歪んだ判断で決める必要がないということも教えてくれている。相手は、長いヒモみたいな鼻しか覚えていないかもしれないのだから。
‘Time Capsule’ タイムカプセル アートセラピー ワークショップ
子供の頃の記憶などをたどりながら、自己表現や夢への摸索をしていくアートセラピーのワークショップ ’タイム カプセル’を開いています。ご興味のある方は、こちらのリンクよりメッセージして頂けると嬉しいです。

